口座びらきの記録 KOUZA-BIRAKI NO KIROKU

記録 05

手続き

特定口座と一般口座、後回しにできない一問

証券口座の申込画面には、口座の種類を選ぶ欄が一つあります。あとの画面でまとめて設定できる項目とは違い、ここは選ばないまま先へ進めません。この記録では、その欄に並ぶ選択肢が、あとで何の手間に変わるかを順に書きます。

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申込画面で口座の種類を選ぶ欄

申込の入力画面では、住所や勤め先を答えたあとに、口座の種類を選ぶ欄が現れます。多くの画面では選択肢が三つ並び、どれか一つを選ばないと次の画面へ進めない作りになっています。

この欄が決めているのは、買う商品でも入れる金額でもありません。口座ができたあとに、税金の計算と納める手続きを誰が持つかという役割の割りふりです。

商品を決めていない段階でも、この一問には答えが出せます。何を買うかではなく、あとの作業を誰が持つかを選ぶ欄だからです。ここで手が止まる人は、欄の意味が別のものに見えていることが多いところです。

特定口座が代わりにやること

特定口座は、証券会社が一年分の売買の損益を計算し、その内容をまとめた年間取引報告書を作る口座です。取引を一件ずつ書き出して集計する作業が、会社の側に移ります。

この口座を使うには、特定口座を開く届出を出す決まりになっています。申込画面の選択欄が、その届出を画面上で兼ねている場合があり、そのときは紙を別に出す段はありません。

源泉徴収ありを選んだ場合の流れ

源泉徴収ありは、売って利益が出たときに、その都度、税額が差し引かれてから残りが口座に入る形です。年が明けたあとに納める作業がなくなり、申告をしない選択がとれます。

差し引かれた分は、証券会社を通じて納められます。口座に入ってくる金額は利益より小さくなりますが、そのぶん年明けに手を動かす段が残りません。

源泉徴収なしを選んだ場合の流れ

源泉徴収なしは、損益の計算までを会社が行い、納める手続きは自分で確定申告して行う形です。年間取引報告書は同じように作られるため、金額を集計し直す作業までは戻りません。

売った代金は差し引かれずにそのまま口座へ入ります。納める分を使わずに残しておく管理と、申告の時期を覚えておく段が、口座を持つ側の手元に残ります。

一般口座が残っている理由

一般口座は、損益の計算も申告も口座を持つ側が行う口座です。特定口座に入れられない商品や、ほかから移してきて買った値段が確認できないものを置く先として残されています。

この口座を選ぶと、買った日と値段、売った日と値段を自分の記録として残す作業が発生します。記録が抜けた分は、あとから証拠をそろえ直す手間に変わります。

00.511.52
特定口座(源泉徴収あり)0
特定口座(源泉徴収なし)1
一般口座2

いちばん長い帯が 2。どの帯も同じ目盛りで引いています(帯の長さ ÷ 値 は全部同じ)。

三つの選択肢ごとに、口座を持つ側の手元に残る作業が何段あるか

帯の長さは、本文に書いた数にそのまま比例させています。目盛りは 0 から最大値までを4等分した実位置に置いています。目分量では引いていません。

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三つの選択肢を並べて見る

口座の種類ごとに、誰がどこまで受け持つか
口座の種類損益の計算納める手続き年間取引報告書
特定口座(源泉徴収あり)証券会社証券会社が差し引いて納める作られる
特定口座(源泉徴収なし)証券会社自分で確定申告作られる
一般口座自分自分で確定申告作られない

出典:国税庁(特定口座制度、20268月時点)

選んだあとに変えられる時期

口座の種類を変える手続き自体は用意されています。ただし源泉徴収のありなしは、その年の最初の売却や配当の受け入れより前でないと切り替えられない決まりになっています。

つまり、年の途中で一度でも売れば、その年はもう動かせません。後回しにできない一問と書いたのは、この時期の縛りが選択のあとに効いてくるためです。

申告するかどうかで変わる判定

確定申告をすると、その利益は所得として数えられます。扶養の判定や保険料の計算に関わる場面があり、源泉徴収ありのまま申告しない場合とは、この点が分かれます。

反対に、その年に損失が出たときは、申告することで翌年以後に繰り越せる仕組みがあります。国税庁の説明では、繰り越せる期間は翌年以後3年間とされています。

この一問を決めるとき、実際に見ているのは次の三つです。金額の大小ではなく、手元に残る作業と、他の判定に混ざるかどうかで分かれます。

  1. 計算を誰が持つか

    取引を一件ずつ集計する作業を、会社に渡すか自分で持つか。特定口座と一般口座は、まずここで分かれます。

  2. 納める段を誰が持つか

    差し引いて納めてもらうか、自分で申告して納めるか。特定口座の中は、この一点だけで二つに分かれます。

  3. 他の判定に混ざるか

    申告した利益は所得として数えられ、扶養などの判定に関わります。申告しない選択では、その経路に載りません。

この一問で止まったときの見方

決められないときは、税金を誰が計算するか、誰が納めるかという二つの問いに分けます。三つの選択肢は、その二つの答えの組み合わせとして並んでいるだけです。

画面の言葉が長いのは、届出の名前をそのまま載せているためです。名前を読まずに、計算と納付をどちらが持つ形かだけを見れば、選択肢は二つの問いに縮みます。

口座の種類は、申込のあとで選び直せますか

手続き自体はあります。ただし源泉徴収のありなしは、その年の最初の売却や配当の受け入れより前という区切りがあり、年の途中からは動かせません。

一つの会社で、二つの種類を同時に持てますか

特定口座と一般口座を両方持つ形は用意されています。どちらに入れるかは、買うときの画面で選ぶ作りになっている場合と、既定が決まっている場合があります。

特定口座を選ぶと、確定申告はできなくなりますか

できなくなるわけではありません。源泉徴収ありを選んでいても、損失を繰り越すために申告する道は残されています。申告するかどうかは年ごとに決められます。